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42. 魂の嘆き

last update Last Updated: 2025-12-04 11:08:16

 無慈悲に次々と放たれる氷の槍が、ソリスの体を貫いていく――――。

 ふぐぅ……。

 その無数の刺し傷からは命が流れ出し、ソリスは痛みと無力感に襲われながら、まだ熱気を放つクレーターの中へと転げ落ちていった。

 |痙攣《けいれん》していたソリスはガクッと身体を力なく大地に預け、その瞳は徐々に光を失っていく。

『レベルアップしました!』

 黄金の輝きに包まれるソリスの遺体。

「死ねぃ!」

 蘇生直後を狙って冷徹に撃ち込まれる氷の槍。

 ぐはぁ……。

 六歳のソリスは全身を貫く激痛の中、この世から消されるという予感に恐怖した。大魔導士の攻撃を避ける方法を考え出さねば、全てが終わってしまう。このままではセリオン、フィリア、イヴィット、誰も救うことができないまま消え去る運命なのだ。それだけは、何としても避けなければならなかった。

『レベルアップしました!』

 黄金の輝きがまだ残る中、五歳のソリスは思いっきり身をひるがえし、攻撃を避けながらクレーターを逃げ出そうと跳びあがった――――。

 ガン!

 ソリスは見えない壁にぶつかって、そのままクレーターの底に転がり落ちた。そこに打ちこまれる氷の槍。ソリスは無念の中、またも殺されてしまう。大魔導士は逃げられないように、あらかじめクレーターに魔法で透明のフタを施していたのだった。確実に息の根を止めてやろうという老練の大魔導士の徹底したやり口にソリスは戦慄し、無力感に|苛《さいな》まれる。

『レベルアップしました!』

 四歳のソリスは必死に活路を見出すべく奮闘するが、レベル130に達したとはいえ、もはや四歳では力も弱く、逃げ出すことは叶わなかった。

『レベルアップしました!』『レベルアップしました!』『レベルアップしました!』『レベルアップしました!』

 ついにその時がやってきた――――。

 ワンピースにくるまれた生後六ヶ月の赤ちゃんとなって転がるソリスは、もはや立ち上がることもできない。無念をかみしめながらギロリと大魔導士を見

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